揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
学校の帰り道。


地元の駅から家へ向かう途中に、私達の小学校がある。

その横を通り過ぎる時、思い立ってグランドを覗いてみた。


案の定、野球部が練習しているところで。

今まで何百回もすぐ横を通っていたけれど、初めて私は足を止めた。


フェンスの隙間から、そっと覗いてみると。

それぞれが守備について、ノックを受けているようだった。


克也はセカンドを守ってる。

ちょうどノックされているところで、右に左に、打球に合わせて激しく動いていた。


頑張れっ、克!

ほらっ、とべっ!!


そんな声援を心の中で送りながら、私はフェンスにしがみついていた。


はたから見たら不審者だよね……。


そんな事を考えてたら、いつの間にか克也のノックは終わっていて。


そして、今度はファーストに打たれている。

その受けている男の子横顔を見ると、どうやら……。


大翔君だぁ!!
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