揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
そして、ゴールデンウィークの初日。


今日は、高崎君との初デートの日だ。


「あれ?姉ちゃん出かけんの?」


リビングに行くと。

まだパジャマ姿の克也が、ソファに寝転がっていた。


「うん、ちょっとね」


散々着て行く服を迷ったけど、お気に入りのガーリーロングパーカーとジーンズにした。

スカートにしようかとも思ったけど、なんだか恥ずかしい気がして。


でも、そんな私の格好を見て。

克也はどうも何か感じたらしく、


「もしかして、デート?」


と、いきなり大声で言い出したものだから。

台所にいたお母さんが、慌てて駆け寄って来た。


「由佳、ホントにデートなの?」


「うん…まぁね」


「じゃあ、今度家に連れて来なさいよ。お母さん会いたいし」


「えっ?」


っていうか、向こうは会いたくないと思うんだけど。


「それは…どうかなぁ……」


普通、会いたくないよね?彼女の親となんか。

うざったいだろうし。


いくら高崎君がいい人でも、嫌がると思うんだけどな……。
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