揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
心を見せて-side大翔-
chapter17
「……何で、勝手に人の携帯触ってんの?」
「だって、私はあなたの母親でしょ?間違った道に進もうとしてる子供をちゃんと導いてやるのが、親の役目じゃない?」
そう言ったまどかさんは、特に悪びれる様子もなく。
笑顔すら浮かべていた。
さっき、珍しく克也から携帯に電話があった。
明日、家に遊びに来ないか?っていう誘いで。
正直…返答に迷ったけど、俺は行く約束をした。
ホントは、由佳さんと顔を合わせたくなかったんだ。
この間みたいにバッタリ会ってしまうかもしれないし。
そう考えたら、何だか気まずくて。
だけど心のどこかでは、彼女に会いたいと思っている自分がいる。
もう一度、会いたい。
顔を見たい。
話をしたい。
彼女に触れたい。
そう…望んでしまうんだ。
そして克也との電話の後に、由佳さんのメモリーを見ようとした時。
俺の携帯から、彼女の番号が消えている事に気付いた。
電話帳機能にも、発信・着信履歴にも。
彼女の名前は…無い。
そんな事ができるのは、まどかさんしかいない。
俺が風呂に入ってる間に、消してしまったんだろう。
それに気付いて、彼女に確かめに来ているところだった。
「……母親は何してもいいわけ?」
「それが、子供の為になるならね」
キッチンで夕飯を作りながら、まるでたわいもない話をしているかのように答える。
「間違った道になんて、進んでないけど?」
「梨香ちゃんがいるじゃない」
「梨香の事は、別に好きじゃないから。別れてもいいと思ってるし」
「……そんなに彼女が好きなの?優子さんに似てるから?」
そう尋ねるまどかさんの目は、何かしらの怒りを含んでいるように思えた。
「だって、私はあなたの母親でしょ?間違った道に進もうとしてる子供をちゃんと導いてやるのが、親の役目じゃない?」
そう言ったまどかさんは、特に悪びれる様子もなく。
笑顔すら浮かべていた。
さっき、珍しく克也から携帯に電話があった。
明日、家に遊びに来ないか?っていう誘いで。
正直…返答に迷ったけど、俺は行く約束をした。
ホントは、由佳さんと顔を合わせたくなかったんだ。
この間みたいにバッタリ会ってしまうかもしれないし。
そう考えたら、何だか気まずくて。
だけど心のどこかでは、彼女に会いたいと思っている自分がいる。
もう一度、会いたい。
顔を見たい。
話をしたい。
彼女に触れたい。
そう…望んでしまうんだ。
そして克也との電話の後に、由佳さんのメモリーを見ようとした時。
俺の携帯から、彼女の番号が消えている事に気付いた。
電話帳機能にも、発信・着信履歴にも。
彼女の名前は…無い。
そんな事ができるのは、まどかさんしかいない。
俺が風呂に入ってる間に、消してしまったんだろう。
それに気付いて、彼女に確かめに来ているところだった。
「……母親は何してもいいわけ?」
「それが、子供の為になるならね」
キッチンで夕飯を作りながら、まるでたわいもない話をしているかのように答える。
「間違った道になんて、進んでないけど?」
「梨香ちゃんがいるじゃない」
「梨香の事は、別に好きじゃないから。別れてもいいと思ってるし」
「……そんなに彼女が好きなの?優子さんに似てるから?」
そう尋ねるまどかさんの目は、何かしらの怒りを含んでいるように思えた。