揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「話って…何ですか?」


由佳さんに切りだされる前に、自分から尋ねた。

覚悟は、もうできていたから。


彼氏との事を言われたら、ちゃんと弁明してあげようと。


だって今は、俺だけの由佳さんなんだから。

この時間をもらえただけで、俺は幸せなんだから。


「……大翔君に嫌われてるのは、よく分かってるの」


顔を少し曇らせながら、彼女はそう話しだした。

悲しそうな顔で、俺を見ている。


っていうか、俺が嫌ってるって何?

嫌ってるどころか、こんなにも好きなんだけど。


「それでも、どうしても聞いて欲しくて。だから、克也に頼んでうちに呼んでもらったの……」


「あの、俺……」


嫌ってなんかないですよ。


そう、続けるつもりだったのに。

俺の言葉は、由佳さんの意外な言葉に遮られてしまった。


「好きなの」


「……」


予想だにしなかった彼女の言葉に、俺は呆然としてしまった。

ただただ、真っ直ぐに見てくる彼女を見つめ返すだけで。


「私、大翔君の事が好きなの」


もう一度告げられた言葉に、耳を疑ってしまった。


彼女は今、何て言った?

俺を…好きだって?
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