揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
愛を感じて-side由佳-

chapter19

信じられない事に、大翔君も私の事を好きだと言ってくれた。


それどころか。

抱きしめられて、激しいキスまでされて。


嬉しいけど、なんだかすごく照れくさい。


今も、抱きしめられてるんだけど。

女の扱いに慣れてる感じて、ついやきもちを妬いてしまう。


「水沢…さんと比べてない?」


思わず、可愛くない事を言ってしまった。


驚いた大翔君は。

私から体を離して、じっとこっちを見ている。


「……何でですか?」


「べ、別にっ。ただ、なんとなく」


嘘。

さっきから、ずっと気になって仕方ない。


こんな風に水沢の事も抱きしめるのかな?とか、こうやって彼女ともキスするのかな?とか。


やだなぁ、私ってこんな嫉妬深い女だったんだ。

しかも、相手は小学生。


年上の余裕なんて、全然無いじゃん……。


そう落ち込んでいた私に、追い打ちを掛けるかのような彼の声。


「比べてるって言えば、比べてるかも」


「や、やっぱり……」


男の人は、やっぱり抱き心地とか比べるんだ。

キスの仕方とかさ。


そんなの、初めてなんだからダメに決まってんじゃんっ。


「変な風に考えてるでしょう?俺が言いたいのは、梨香なんかより、ずっと抱き心地が良いって意味なんだけど」


「えっ?あ、そう……」


改めて言われると、なんだか恥ずかしくなってくる。


高校生の私が全然余裕ないのに、小学生の大翔君が大人の余裕を感じさせるって。

なんか…間違ってるよね。
< 158 / 298 >

この作品をシェア

pagetop