揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「あ、あのねっ。電話、水沢…さんだったよ」


そう言った瞬間、再び彼の携帯が震えだし。

びくっとしながらも、私は反射的に床の上のそれを拾い上げた。


「携帯鳴らすから、大翔君に出るように言ってくれって……」


そう言って、震えている携帯を彼に差し出す。


「……分かった」


ため息を一つもらすと、彼はゆっくりと携帯に手を伸ばした。


「もしもし?」


少し、乱暴な感じの声。

水沢の事を好きじゃないっていうのは、もしかしたらホントなのかもしれない。


「……それで?何の用?」


私にまで聞こえるぐらいの彼女のマシンガントークが続いた後の、冷めたような彼の言葉。

淡々と水沢相手に話す彼を、私はただ黙って見ていた。


あの目が私を見つめ。

あの声が私の耳元で囁かれ。

あの唇が私と重なり。

あの舌が私の口内を侵して。

あの手が私の胸を触った。


そう思うだけで、体中が熱く火照る。

電話が鳴ってホッとしていたはずなのに、気持ちとは反対に体が彼を求めている。


もっと先を求めて、私の体が疼いてる。

自分でも信じられないぐらいに、私の体はイヤラシイ……。
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