揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「ちょうどいいや、俺も梨香に話があるんだ」


そう話す彼は、ふいに視線をこっちに向けてきて。

真っ直ぐに私を見たまま、空いた右腕で私の体を抱き寄せた。


胸と胸が重なり、私は自然と彼の背中に手を回していた。


5歳も下だけど、それなりに体はしっかりしている気がする。

野球をやってるせいかな?


少しでも近づきたくて、顔を彼の右肩に軽く乗せてみた。


体温を感じ。

彼の匂いを感じ。

彼の鼓動を感じる。


間違いない。

これは…夢なんかじゃない。

< 168 / 298 >

この作品をシェア

pagetop