揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
chapter20
結局、あれからすぐに大翔君は帰る事になり。
帰る間際。
何度も抱きしめて、何度もキスをしてくれた。
告白して、振られるつもりだったのに。
まさか、彼も私を想っていてくれただなんて……。
嬉しい誤算。
そんな事を考えていた時、下から何やら声が聞こえてきた。
2人が帰って来たんだ。
お母さんを連れて出かけてくれていた克也。
今日は、アイツに感謝しなくちゃ。
コンコン
ふいに、部屋のドアがノックされた。
「はーい」
「姉ちゃん、いい?」
聞こえてきたのは、克也の声。
「いいよ」
そう答えると、ゆっくりとドアが開き。
見ると、少しバツが悪そうな顔をした克也がいた。
「何よ?」
そう尋ねると、克也は中に入って来てドアを閉めた。
「大翔に…ちゃんと告った?」
そう言って、克はベッドに腰を下ろした。
そのベッドで、つい何十分か前に彼に押し倒されていたかと思うと。
なんだかすごく恥ずかしくなってくる。
「う、うん」
ベッドから目をそらして、そう答えた。
「まぁ…あれだ。姉ちゃんは、俺には鬼のような時があるけどさ。一般的に見ればまぁまぁかわいく見えない事もないと思うし……」
話しにくそうに、ぽつりぽつりと口を開く克也。
『鬼』って何よ?
鬼って。
「その…と、とりあえずまだ若いんだし。これから先もっといい奴が現れると思うからさ……」
「……」
そこまで聞いて、やっと克也の言いたい事が分かった。
私が大翔君に振られたと思ってるんだ……。
そう考えたら、急に笑いが込み上げてきて。
だって5歳下の小学生の弟が、自分の友達に振られたと思ってお姉ちゃんを慰めてるんだもん。
帰る間際。
何度も抱きしめて、何度もキスをしてくれた。
告白して、振られるつもりだったのに。
まさか、彼も私を想っていてくれただなんて……。
嬉しい誤算。
そんな事を考えていた時、下から何やら声が聞こえてきた。
2人が帰って来たんだ。
お母さんを連れて出かけてくれていた克也。
今日は、アイツに感謝しなくちゃ。
コンコン
ふいに、部屋のドアがノックされた。
「はーい」
「姉ちゃん、いい?」
聞こえてきたのは、克也の声。
「いいよ」
そう答えると、ゆっくりとドアが開き。
見ると、少しバツが悪そうな顔をした克也がいた。
「何よ?」
そう尋ねると、克也は中に入って来てドアを閉めた。
「大翔に…ちゃんと告った?」
そう言って、克はベッドに腰を下ろした。
そのベッドで、つい何十分か前に彼に押し倒されていたかと思うと。
なんだかすごく恥ずかしくなってくる。
「う、うん」
ベッドから目をそらして、そう答えた。
「まぁ…あれだ。姉ちゃんは、俺には鬼のような時があるけどさ。一般的に見ればまぁまぁかわいく見えない事もないと思うし……」
話しにくそうに、ぽつりぽつりと口を開く克也。
『鬼』って何よ?
鬼って。
「その…と、とりあえずまだ若いんだし。これから先もっといい奴が現れると思うからさ……」
「……」
そこまで聞いて、やっと克也の言いたい事が分かった。
私が大翔君に振られたと思ってるんだ……。
そう考えたら、急に笑いが込み上げてきて。
だって5歳下の小学生の弟が、自分の友達に振られたと思ってお姉ちゃんを慰めてるんだもん。