揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
中2で初めて一緒のクラスになった時。


1年で仲良くなった沙希と、私はいつも一緒にいた。

その沙希の小学校の友達の諒斗とも、自然と仲良くなって。


でも諒斗には、1年の時から片山さんっていう彼女がいたし。

私は、告る事なく諦めてしまって。


だから、いい友達でいたいって思ったんだけど。

なのに、その時には諒斗は私を好きになってくれてたの?


「ずっと、お前の事想ってたよ。近くにいて、いつか俺に振り向かせようって。お前が好きになってくれたら紗恵と別れるつもりだったのに、お前にとって俺は…いつまでたっても友達なんだな」


そう言って、諒斗はふっと笑った。


改めて目が合うと。

両腕を無理やり上に挙げられ、左手で1つにまとめられた。


「諒斗……?」


何だか怖くなってきて、そう声を掛けた。

キスだけじゃ済まないような、嫌な予感が胸を過ぎる。


「真吾になら、お前を譲ってもいいって思ったんだよ。アイツは、ホントにいい奴だから。なのに…何でこんな事になってんだよっ!?」


吐き捨てるように言うと、アイツは私の首筋に顔を埋めてきた。

空いている右手で私の頭を固定し、耳の辺りからゆっくりと舌を這わせてくる。


「やっ、やだっっ」


そう訴える私を無視して、舌はどんどんと下がっていく。


大翔君じゃない男の舌を、私の体は嫌がっている。

彼の時とは全然違う嫌悪感に、全身が包まれているようで。


ドキドキした、あの時とは違う。

これ以上、私に触って欲しくないっっ!
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