揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
chapter26
カキーーーーーーンッ
放課後のグランドに、俺のバッティングの音が鳴り響く。
今日の打球は力が入っているせいか、やけにいつもより飛距離が長い。
「何か気合入ってるなぁ、大翔」
「お前、絶好調じゃんっ」
20球を打ち終えると、俺はバッターボックスを下がってベンチに向かった。
バッティングの順番待ちをしていた栄司(えいじ)と雅志が、笑顔で俺を迎え入れる。
「……栄司、次だろ?早く行けよ」
素直に喜べない俺は、八つ当たり気味に栄司に声を掛けた。
その言い方にムッときたのか。
何か言いたげな顔で、アイツはバットを持ってバッターボックスに向かった。
「お前、朝から何か機嫌悪くねぇ?」
同じクラスの雅志が、まじまじと俺の顔を見てくる。
朝からじゃねぇよ、昨日からだよ。
そう言いたいのをグッと押さえ、俺は何も言わずに水筒を取りに奥へと向かった。
「おーい雅志、お前の番だぞ」
2つ用意されたバッターボックスで。
俺より少し後に打ち始めていた克也が、20球を終えて戻って来たらしい。
「よーし、いっちょ飛ばしてくっかぁ」
バットを右手でグルグル回しながら、雅志はベンチから勢いよく出て行った。
今…ベンチには、俺と克也だけだ。
放課後のグランドに、俺のバッティングの音が鳴り響く。
今日の打球は力が入っているせいか、やけにいつもより飛距離が長い。
「何か気合入ってるなぁ、大翔」
「お前、絶好調じゃんっ」
20球を打ち終えると、俺はバッターボックスを下がってベンチに向かった。
バッティングの順番待ちをしていた栄司(えいじ)と雅志が、笑顔で俺を迎え入れる。
「……栄司、次だろ?早く行けよ」
素直に喜べない俺は、八つ当たり気味に栄司に声を掛けた。
その言い方にムッときたのか。
何か言いたげな顔で、アイツはバットを持ってバッターボックスに向かった。
「お前、朝から何か機嫌悪くねぇ?」
同じクラスの雅志が、まじまじと俺の顔を見てくる。
朝からじゃねぇよ、昨日からだよ。
そう言いたいのをグッと押さえ、俺は何も言わずに水筒を取りに奥へと向かった。
「おーい雅志、お前の番だぞ」
2つ用意されたバッターボックスで。
俺より少し後に打ち始めていた克也が、20球を終えて戻って来たらしい。
「よーし、いっちょ飛ばしてくっかぁ」
バットを右手でグルグル回しながら、雅志はベンチから勢いよく出て行った。
今…ベンチには、俺と克也だけだ。