揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「あの…さ」
水筒の麦茶を一口飲むと、なるべく平然を装って克也に声を掛けた。
「ん?何?」
自分の水筒を探しながら、克也もごく普通に言葉を返してくる。
聞いてないのかな?由佳さんから。
俺達が、別れたって事を……。
「昨日…由佳さんと話した?」
「姉ちゃんと?いや、昨日は公輝達とずっと遊んでて会ってねぇからなぁ。ってか、姉ちゃん昨日お前とデートだったんだろ?」
「……まぁ、な」
デートとは言えなくなってしまったけど、俺と会ったのは確かだ。
「何かあったのか?」
見つけた水筒に口を付けた後、克也がそう尋ねてきて。
「……別れたんだよ」
水筒を戻した俺は、小さな声でそう伝えた。
一瞬きょとんとしていた克也は、しばらくして脳が回転したらしく、
「えぇーーーーーーっっっ!?」
と、見事なぐらいの大声を出してくれた。
みんなの注目を浴びたのは…言うまでもない。
「克也!大翔!」
監督の怒声が、グラウンドから聞こえる。
この後のセリフは…大体想像がついていた。
水筒の麦茶を一口飲むと、なるべく平然を装って克也に声を掛けた。
「ん?何?」
自分の水筒を探しながら、克也もごく普通に言葉を返してくる。
聞いてないのかな?由佳さんから。
俺達が、別れたって事を……。
「昨日…由佳さんと話した?」
「姉ちゃんと?いや、昨日は公輝達とずっと遊んでて会ってねぇからなぁ。ってか、姉ちゃん昨日お前とデートだったんだろ?」
「……まぁ、な」
デートとは言えなくなってしまったけど、俺と会ったのは確かだ。
「何かあったのか?」
見つけた水筒に口を付けた後、克也がそう尋ねてきて。
「……別れたんだよ」
水筒を戻した俺は、小さな声でそう伝えた。
一瞬きょとんとしていた克也は、しばらくして脳が回転したらしく、
「えぇーーーーーーっっっ!?」
と、見事なぐらいの大声を出してくれた。
みんなの注目を浴びたのは…言うまでもない。
「克也!大翔!」
監督の怒声が、グラウンドから聞こえる。
この後のセリフは…大体想像がついていた。