揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「み、みんなが来るよっ」


「まだ、HRも始まってねぇよ」


頭上の壁掛け時計を見上げ、アイツはクスッと笑った。


「こんな事したって…私は好きにならないよ」


精一杯の強がり。


また犯されてしまうんじゃないかっていう恐怖から、体はすっかり動かなくなってしまって。

足もがくがくしていて、使い物にならない。


このまま体を支配されたとしても。

私の心は、絶対に諒斗のモノにはならない。


「俺無しじゃ…いられなくしてやるよ」


そう言ってニヤッと笑うと、キャミソールが露わになった胸元に手を伸ばしてきた。


「もう…やめよ?」


キャミソールの上から、諒斗の手が私の胸を刺激し始める。


その嫌な感覚に、私の目からついに涙が零れ落ちた。

一度溢れ出すと、次々と涙が頬を伝っていく。


「好きな女目の前にして、やめるわけねぇだろ?」


キャミソールの下に手を差し入れてきたと同時に、アイツの唇がまた重なってくる。


「んんっ……」


何とかして離れたいのに、頭をしっかり押さえられていて逃げられない。


そのうち、キャミソールも捲くり上げられ。

ブラをずらすと、直に胸に触ってきた。


「いやっ、やだっっ」


諒斗の唇が、私のもう片方の胸へと下りてきていた。

昨日、大翔君にされた感覚が蘇ってくる。


恥ずかしくて…でも、何だか変な気持ちで。


だけど今私を舌で弄っているのは、大翔君じゃない。


「お願い、やめてっっ」


懸命に訴える。

だけど、諒斗の愛撫は更に激しくなっていく。


「やめてっっ、やだっっ!」


出せる限りの声を出す。


誰もいないって分かってる。

でも、そうしないと流されてしまいそうで。


「やだっ、助けて!!」


私がそう叫ぶのと、理科室の扉が開くのは…ほぼ同時だった。
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