揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「……由佳?って、何やってんだよ諒斗っっ!?」


扉を開けて現れたのは…真吾だった。


壁に押し付けられ、胸を弄られて涙を流している私と目が合った。

そして私の胸に顔を埋めているのが諒斗だと分かると、声を荒げながら駆け寄って来て。


「邪魔すんなよ、真吾」


胸から顔を上げた諒斗の顔は、不機嫌そのものだった。


「何やってんだよ、お前っ」


そう言うと、真吾は諒斗の胸ぐらをがしっと掴んだ。


その隙に、私は慌ててブラとキャミソールを直していった。

だけどブラウスのボタンを留める指が震えてしまって、なかなかうまく留められない。


ホッと…したんだと思う。

真吾が来てくれて、私を助けてくれたから。


私は涙をボロボロと零しながら、ボタンを1つずつ留めていった。


「何って、彼女とイチャついてて悪りぃのかよ?」


後ろから、諒斗の声が聞こえる。


彼女じゃないのに……。


ボタンを留めると、私は慌てて振り返った。


「彼女って、由佳の彼氏はお前じゃないだろっ」


「別れたんだよ、あのガキとは。なぁ?由佳」


そう言ってこっちを見てくる諒斗の顔は…笑っていた。

真吾に胸ぐらを掴まれたままなのに、何が可笑しいのかニヤニヤしている。
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