揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「もっと、俺を呼んで?」


うなじからもう一度首筋を通って、今度は前へ下りて行く。


胸元の空いた服から覗く、俺のモノじゃないキスマーク。

……一瞬、胸を締め付けられた。


だけど、俺は敢えてそれを舐めていった。

誰のモノか分からないキスマークを付けていても、俺は由佳が愛しくてたまらないから。


「ひろ…と」


彼女は今、俺の名前を呼んでくれる。

このまま、彼女の中を俺だけで埋めていきたい気持ちに駆られる。


誰か分からないこの相手を想う暇が無いぐらい、俺で一杯になって欲しい。


俺の名前だけを呼び続けて。

俺だけを見続けて。


俺の愛だけを感じて。

俺だけを由佳の中に受け入れて。


「もっと、呼んで?」


そして、鎖骨の辺りを舐めながらブラウスのボタンに手を掛ける。

1つ…2つ……。


外していくときに、彼女の震える声が聞こえてきた。


「ひろ…と」


彼女の手が…いつの間にか、俺の背中に回されていた。

怖いのか、ぎゅっと俺のTシャツを掴んでいる。


「もっと、大きな声で」


優しく囁きながら、ボタンの外れたブラウスの前をはだけさせた。


「んっ…ひろ…とっ」


背中に回した手に力を込め、彼女はさっきより大きく俺を呼ぶ。


その声を聞きながら、俺は由佳を克也のベッドにそっと押し倒した。
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