揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
大翔君の、初めての相手は誰なんだろう?って。


やっぱり、水沢なのかな?


そう思ったら、胸がぎゅうっと締め付けられるような気がしてきた。


何回、抱いたの?とか。

どうやって、愛したの?とか。

もう、ホントに水沢に未練はないの?とか。


次々と気になりだして、なんだか自分の中で不安ばかりが募ってくる。


終わった事なのに。

今は、私を好きでいてくれるのに。


「どうした?疲れちゃった?」


そんな事とは知らずに、彼は心配そうに優しく私を見ている。


この目で私だけを見ていて欲しいって思うのは、我儘なんだろうか?

他のどの女の子も見ないで、私だけを見ていて欲しいって。


「……ううん。ごめんね、何でもないから」


だけど、こんな事を彼には言えない。


だって、我儘に決まってるから。

それに…私は年上なんだから。


私が彼を困らせちゃ…ダメなんだ。
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