揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「ごめん……」
この涙を前にしたら、こんなありきたりな言葉しか出てこなくて。
いつも強気で俺様な諒斗が見せた初めての涙は、思いの外私に罪の意識を背負わせてきた。
「ホントごめん……」
謝る私の声は、明らかに震えている。
諒斗のコトを好きだった私。
私のコトを好きだと言ってくれる諒斗。
きっともう、この気持ちが交わる事はない。
「そんなに、あのガキが好きなんだな」
「好きだよ」
そう、力強く答えた。
何があっても、この気持ちは一生変わらない。
「……分かったよ。もう、お前の事は諦めるよ」
「諒斗……」
「また、戻れるかな?俺ら。仲のいい友達にさ」
「私は…戻りたいよ?」
これは本心だった。
こんな事があっても、諒斗の事を心の底からは憎めないんだ。
「よっし。じゃあ、今から俺らは前みたいな友達な?その証として……」
そして、アイツの手が再びお弁当箱に伸びてくる。
その手は、タコさんウインナーを摘まんでいた。
「このタコは頂いとくから」
そして、これまた一口で頬張ってしまった。
「あぁっ、タコさん……」
私の大好きな、タコさんウインナー。
「っていうか、高2の弁当箱に入ってるか?普通」
「好きなんだからしょうがないじゃんっっ」
そう言って、私は慌ててもう1つのタコさんをフォークに突き刺した。
「お子ちゃまな由佳には、お似合いだよな」
そう言って、諒斗は笑った。
その拍子に、目に溜まっていた涙が頬を伝って零れ落ちる。
「お子ちゃま同士、仲良くしろよ?」
諒斗は、右の手の甲で涙を拭った。
でも、その顔が笑ってくれるから。
だから、私も笑顔で答えられたんだ。
「ありがとう」
って……。
この涙を前にしたら、こんなありきたりな言葉しか出てこなくて。
いつも強気で俺様な諒斗が見せた初めての涙は、思いの外私に罪の意識を背負わせてきた。
「ホントごめん……」
謝る私の声は、明らかに震えている。
諒斗のコトを好きだった私。
私のコトを好きだと言ってくれる諒斗。
きっともう、この気持ちが交わる事はない。
「そんなに、あのガキが好きなんだな」
「好きだよ」
そう、力強く答えた。
何があっても、この気持ちは一生変わらない。
「……分かったよ。もう、お前の事は諦めるよ」
「諒斗……」
「また、戻れるかな?俺ら。仲のいい友達にさ」
「私は…戻りたいよ?」
これは本心だった。
こんな事があっても、諒斗の事を心の底からは憎めないんだ。
「よっし。じゃあ、今から俺らは前みたいな友達な?その証として……」
そして、アイツの手が再びお弁当箱に伸びてくる。
その手は、タコさんウインナーを摘まんでいた。
「このタコは頂いとくから」
そして、これまた一口で頬張ってしまった。
「あぁっ、タコさん……」
私の大好きな、タコさんウインナー。
「っていうか、高2の弁当箱に入ってるか?普通」
「好きなんだからしょうがないじゃんっっ」
そう言って、私は慌ててもう1つのタコさんをフォークに突き刺した。
「お子ちゃまな由佳には、お似合いだよな」
そう言って、諒斗は笑った。
その拍子に、目に溜まっていた涙が頬を伝って零れ落ちる。
「お子ちゃま同士、仲良くしろよ?」
諒斗は、右の手の甲で涙を拭った。
でも、その顔が笑ってくれるから。
だから、私も笑顔で答えられたんだ。
「ありがとう」
って……。