揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
≪いいよ。家に来てもらってもいい?≫


軽い指さばきで、急いで返信メールを送った。

すると、すぐに返事が返ってきて。


≪もうすぐ着くけどいい?≫


「克っ、大翔君もう着くって。後片付け、お願いね」


「はいはい、分かりました」


昔から、克也も私と一緒に家事を手伝わされていて。

おかげで洗い物だって全然普通にこなせるんで、こういう時にホント助かる。


≪大丈夫だよ≫


とりあえずそう返信すると、私は洗面所に急いだ。


歯磨きをしながら、慌てて鏡で髪の毛をチェックする。


昨日あんな事をシたんで、何だか改めて会うのが照れくさい。


何の話か分からなくて、不安ではあるものの。

予定外に会えるっていうのが結構嬉しくて、顔のニヤケがどうにも止まらない。


「姉ちゃん、大翔来たよ!」


そのうち、克也の呼ぶ声が聞こえてきた。


「はーい!」


急いで口を漱ぎ、私は玄関に向かった。

ロックを外してドアをゆっくりと開けると、彼の姿が正面に現れた。


「急にごめん」


そう言った彼の顔は、少し照れくさそうに優しく笑っていた。
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