揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「学校の帰り…だったんだよね?なのに、諒斗に会いに行ってくれたの?」
床に無造作に置かれた、彼の黒いランドセル。
部活の帰りに、会いに行ってくれたんだ……。
「早く確かめたかったし、諒斗と話したかったから」
「大丈夫…だった?」
2人が会って話をしたら、何事もないわけないだろうし。
思わず、そう尋ねてしまっていた。
「……1発、殴っちゃった」
そう言って舌を出す彼が、何とも言えず可愛くて。
すごい事をさらっと言ってのけたという事に、しばらく気が付かなかった。
「……えっ?殴った!?」
「由佳の分の1発だけね。俺の分は、やめといたよ」
「そ、そうなんだ……」
何と答えていいのか分からなくて、そんな返事しか出来なかった。
私の為にありがとう、とか言った方が良かったかな?
「とりあえずさ、これで何も気にする必要ないから」
「うん、ありがと」
「だから…もう、俺から離れないで?」
そう告げる彼の瞳は、とても不安げに見えて。
こんな私を必要としてくれてるんだっていうのが、すごく伝わってきた。
「離れないよ。大翔君が離れろって言ったって、私は絶対離さないから」
そして、想いを込めて彼の背中にぎゅっと腕を回した。
ぬくもりや匂いを感じながら、彼の肩に顔を埋める。
だけど…彼からは何も言葉が返って来なくて。
床に無造作に置かれた、彼の黒いランドセル。
部活の帰りに、会いに行ってくれたんだ……。
「早く確かめたかったし、諒斗と話したかったから」
「大丈夫…だった?」
2人が会って話をしたら、何事もないわけないだろうし。
思わず、そう尋ねてしまっていた。
「……1発、殴っちゃった」
そう言って舌を出す彼が、何とも言えず可愛くて。
すごい事をさらっと言ってのけたという事に、しばらく気が付かなかった。
「……えっ?殴った!?」
「由佳の分の1発だけね。俺の分は、やめといたよ」
「そ、そうなんだ……」
何と答えていいのか分からなくて、そんな返事しか出来なかった。
私の為にありがとう、とか言った方が良かったかな?
「とりあえずさ、これで何も気にする必要ないから」
「うん、ありがと」
「だから…もう、俺から離れないで?」
そう告げる彼の瞳は、とても不安げに見えて。
こんな私を必要としてくれてるんだっていうのが、すごく伝わってきた。
「離れないよ。大翔君が離れろって言ったって、私は絶対離さないから」
そして、想いを込めて彼の背中にぎゅっと腕を回した。
ぬくもりや匂いを感じながら、彼の肩に顔を埋める。
だけど…彼からは何も言葉が返って来なくて。