揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「名前、呼んでみて?」


そう囁かれた後、彼の舌が私の耳朶をペロッと舐め上げた。


「ひ、ひろ……」


「ちゃんと呼んで?」


そう言いながら、今度は円を描くように耳朶を舐め回す。


「ひ…ろっ…んっっ」


ちゃんとなんて呼べるわけないのに、彼は舌の動きを止めてはくれない。


「そんなんじゃ、また『君』って付けちゃうよ?それとも、脱ぎたくてわざと言ってるの?」


耳元でそう言った後、今度は彼の舌が耳の中に入ってくる。


舐められる感覚と、聴覚をモロに刺激してくるピチャピチャという音。

だんだんと体が反応していくのを、自分で感じていた。


「ちがっ……」


思わず、彼のジーンズにしがみついてしまっていた。

変な感覚に襲われる度に、ぎゅっと彼の脚にしがみつく。


「可愛いね、由佳。感じてるんだ?」


そう言ったかと思うと、今度は体の向きを変えられ。

仰向けにされてしまった。


そうなると、まともに大翔君の顔が私の上にあるわけで。


「んんっ……」


簡単に唇を塞がれてしまった。

だけど、今回は短いキスをしただけで。


「ホントは、ゆっくり気持ちよくさせてあげたいけど、時間が決まってるからね。今日は、サービスで脱がせてあげる」


そう言ったかと思うと、私のカットソーのアンサンブルの前のボタンに手を掛け始めた。


「そうやって、水沢にも他のラブホでしてたの?」


意地悪された仕返しに、そう言ってみた。

だけど彼は何も答えずに、しばらく黙ってしまって。


「……変な事言って、ゴメン」


言いたくない事だったのかもしれなくて、私は慌てて謝った。


「いや、いいよ。それより、一緒にお風呂入ろっか?」


ゆっくり私の体を起こすと、彼はスッと服を1枚脱がせた。


「おっ、お風呂っっ?」


一緒に入るなんて、恥ずかしすぎるしっっ。


「うん、さっきお湯溜めといたし。広くてきれいだよ、ここのお風呂」


脱がせた服をベッドの上に置くと、彼は私の左手首を掴んだまま歩き出した。
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