揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「来てくれて、ありがとう」


そう言ってくれたのは、高崎君だった。


それと同時に。

私の事を『誰?アイツ』みたいに周りで言ってるのが聞こえるし、『離れろ、ブス』なんてのも聞こえてくる。


私だって、とっとと離れて帰りたいんだってば!


「と、とりあえず、私はこれで。ホント、お疲れ様っ」


そう言って、走り出そうとした時だった。


「昼飯、一緒に食って帰ろうぜ」


後ろから、諒斗の声が聞こえた。

私に言ってるのかと思って一瞬立ち止まったけど、きっと高崎君にだろうと思い直して。


そのまま、行こうとしたら……。


「無視すんなよ、由佳っ」


って、思いっきり私に言ってたらしい。


「いや…だから、急いでるんだってば」


だんだん、焦ってくる。

さっきから、時間が気になって仕方ない。


1分でも2分でも早く着いて、大翔君を…いやいや克也を応援しなくちゃいけないのにっ。
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