揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
chapter6
「携帯落としたんですか?」
そこにいたのは、大翔君で……。
ユニフォーム姿で、スポーツバッグを肩に掛けて真っ直ぐに私を目で捕えている。
こ、心の準備してないよぉ。
いきなりな上に、こんな至近距離だなんて。
ドキドキしてしまって、何と答えていいか分からなくて。
顔を赤くしながら、ただオロオロとしているだけだった。
「どの辺に落としたんです?」
そう言うとバッグを地面に下ろし、彼は隣に並んで近くの木の下を覗き始めた。
ち、近いんですけど……。
もう少しで、腕が触れてしまいそうな距離。
もう、携帯どころじゃなかった。
「携帯って、着信音鳴ります?」
いろいろと場所を変えて探しながら、大翔君がそう尋ねてきた。
確か、マナーモードにはしてなかったはず。
「たぶん、鳴ると思う……」
自信がなくて、小声で答えた。
それを聞いた彼は立ち上がると、バッグに手を伸ばして中から何かを取り出した。
鮮やかなブルーの携帯。
大翔君のなのかな……?
「鳴らした方が早いかも。番号訊いていいですか?」
「え?あ、うんっ」
よく考えたら、もっと早くそうすれば良かったんだ。
お母さんか誰かの携帯から鳴らしてもらえば、それでよかったのに。
そしたら、大翔君に迷惑掛けずにすんだのに……。
そこにいたのは、大翔君で……。
ユニフォーム姿で、スポーツバッグを肩に掛けて真っ直ぐに私を目で捕えている。
こ、心の準備してないよぉ。
いきなりな上に、こんな至近距離だなんて。
ドキドキしてしまって、何と答えていいか分からなくて。
顔を赤くしながら、ただオロオロとしているだけだった。
「どの辺に落としたんです?」
そう言うとバッグを地面に下ろし、彼は隣に並んで近くの木の下を覗き始めた。
ち、近いんですけど……。
もう少しで、腕が触れてしまいそうな距離。
もう、携帯どころじゃなかった。
「携帯って、着信音鳴ります?」
いろいろと場所を変えて探しながら、大翔君がそう尋ねてきた。
確か、マナーモードにはしてなかったはず。
「たぶん、鳴ると思う……」
自信がなくて、小声で答えた。
それを聞いた彼は立ち上がると、バッグに手を伸ばして中から何かを取り出した。
鮮やかなブルーの携帯。
大翔君のなのかな……?
「鳴らした方が早いかも。番号訊いていいですか?」
「え?あ、うんっ」
よく考えたら、もっと早くそうすれば良かったんだ。
お母さんか誰かの携帯から鳴らしてもらえば、それでよかったのに。
そしたら、大翔君に迷惑掛けずにすんだのに……。