揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
だって、私が思い出した事は。

私が、大翔君の携帯番号をゲットしたんだっていう事だったから。


私の携帯を探す為に、彼は自分の携帯から鳴らしてくれたわけで……。


もう一度携帯を開き、着信履歴を確認していった。

電話帳に登録されていない、この番号。


これが、大翔君の携帯番号。


そう考えたら、なんだかドキドキしてきた。


別にかける訳でもないし、かかってくる訳でもないけれど。

なんだか、かなり距離が縮まった感じがして。


登録…しちゃおっかな。


しばらく悩んだけど、やっぱり登録することにした。

名前は『ひろと』じゃマズイから、『hiro』で。


なんか…嬉しいかも。


自然と顔がニヤけてしまう。

明日の観たかった映画の事よりも、こっちの方が嬉しくて。


だから……。


きっと、油断してたんだと思う。

まさか、触っているうちに通話ボタンを押してしまうだなんて。
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