揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
だけど…由佳さんは違う。


あいつらと一緒にいるのを見てると、何だか落ち着かないんだ。

俺以外の奴と話をしたり、笑顔や泣き顔を見せたりして欲しくない。


完全に惚れてるよな、俺……。


そう思ったら、何だかじっとしていられなくて。

由佳さんが今何をしてるんだろうとか、気になって仕方なくなってくる。


「大翔?」


由佳さんの事を考えていたせいか。

梨香が部屋に戻っていた事にすら、気付かなかった。


「さっきから呼んでるのにっ…んっっ」


心配そうに顔を覗きこんでくる梨香を、俺はいきなりベッドに押し倒した。

そのまま、強引に唇を塞ぐ。


「ちょっ…ひろっ……」


何か言おうとするその唇を、角度を変えて何度も塞いだ。


これが、由佳さんだったら……。


彼女の事ばかり考えていたら、今すぐにでも抱きたい衝動にかられた。


だけどもちろん、由佳さんとそうする訳にはいかないから。

梨香には悪いけど、俺の頭の中で…由佳さんとすり替えていた。
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