聖夜の魔法



「あたしに男は不必要なの」


あかねと違ってね
と付け加えれば案の定ニヤニヤするあたしの悪友。


「あたしからしたら
昔の男を忘れきれてない
って聞こえるけどなー。」


不覚にも一瞬 心臓がドクッてなったけど


「そんなわけないでしょ」

と笑顔をつくる。


あんな男のことなんて
綺麗さっぱり忘れた。



きっともう一生あいつに会うことはないと思ってたんだ。

少なくともこの時は。



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