闇夜に笑まひの風花を


現実は優しくなんてしてくれなくて。
私は、大切な人たちの死を……知ってしまう。

苦しくて。
ただひたすらに辛くて。
心が、ぼろぼろに傷ついて。
軋む音が聞こえて。
それでも、どうすることもできずに。
ひたすらに心の崩壊を見守る。

ここまま、壊れてしまった方がきっと楽だ。
何も分からなくなってしまえばいい。
痛みも、辛さも。
大切な人を殺したことも。
すべて。

__いっそ、みんなと一緒にこのまま死んでしまった方が、良いかもしれない。
だって、お母様もお父様も居ないのに、生きている意味ってある……?

愛されないのに、生きる意味って……__。

__アンジェ……。

柔らかい笑顔。
温かい声。

……ああ……っ、ハルカさま……。

もう、会えない。
合わせる顔が、ないもの。

あんなに親切にしてくれた、
あなたのお母様も殺してしまった。

わたしが、ころしてしまった。

あなたのおかあさまを、うばってしまった。

あなたを、また……なかせてしまう……。

ナノのときのように__。

な、の……。

わたし……。


__そう、だ……。

どうせ、同じ生命を捨てるなら、最期に。

良いよね。
もう。

お父様は居ないし。
みんなに、合わせる顔もないし。

死ねなくても良い。
それが罰だと言うのなら。

もう……っ!
こんなにもくるしいから……っ。

「__っ!!!」

ごめんなさい。
ごめんなさい……っ!

約束を一つも守れない私は……人間でいる資格なんて、ないから__!
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