恋愛ざかり


『恭平ー!』


閉まった窓に叫ぶと、カーテンが開いた。



少し驚いた顔をした、恭平が窓を開けた。





『水麗!?どうした?』




『えーっとね、ママ達、遅くなるって!』




『あー、わかった。ありがとな。』




『うん………』




『久しぶりだな。ここで話すの。』




『そうだね。なんか懐かしいかも…』




『てか、水麗、そんな薄着じゃ、身体冷えるだろ?もう部屋、入れ。』



恭平はいつもそうやって、さりげない優しさをくれる。


それがなんだかんだ言って、嬉しいんだよね。




『ありがと。』




『ん、別に。ほら、早く入れよ。じゃーな。』




恭平はそう言って、窓に手をかけた。









< 63 / 602 >

この作品をシェア

pagetop