恋愛ざかり
『恭平ー!』
閉まった窓に叫ぶと、カーテンが開いた。
少し驚いた顔をした、恭平が窓を開けた。
『水麗!?どうした?』
『えーっとね、ママ達、遅くなるって!』
『あー、わかった。ありがとな。』
『うん………』
『久しぶりだな。ここで話すの。』
『そうだね。なんか懐かしいかも…』
『てか、水麗、そんな薄着じゃ、身体冷えるだろ?もう部屋、入れ。』
恭平はいつもそうやって、さりげない優しさをくれる。
それがなんだかんだ言って、嬉しいんだよね。
『ありがと。』
『ん、別に。ほら、早く入れよ。じゃーな。』
恭平はそう言って、窓に手をかけた。