恋愛ざかり
『はぁ〜、一人でいけばいいじゃん……』
私は渋々立ち上がった。
『いいじゃん、ヒマなんだから!あ、しーくん!!』
夏海は教室の端の机に座って、たむろってる集団の中心にいる、椎那くんに話しかけた。
『ん?なーちゃん、どうした?』
椎那くんは振り返って、夏海を見る。
友達と話してたのに、すぐに話を切って彼女を大切にしてるって感じ、いいなぁ。
『あのね、水麗がお昼、付き合ってくれないから、しーくんと食べよーかなぁって。ダメ……かな?』
夏海は少し涙目で首を傾けて、上目遣いで椎那くんを見る。