月を狩る者狩られる者
クレハがどういう行動を取るのか分からない。

慎重に、気を張って様子を見ながらついていく。


クレハは、それほど歩かないで止まった。

公園の端のほう、木が密集していてあまり人がいない場所だった。



数メートルの間を空けて私も足を止める。

その瞬間、周りにいくつか気配を感じた。


そしてクレハが私のほうを振り向くのが合図だったかのように、その気配が姿を現す。


左右に一人ずつ、後ろに一人。

後ろを陣取った者が、女なのか男なのかも分からないうちに戦闘は始まった。

 
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