【完】あたしが君を守るから

♛腰パンは...却下





秋になりたての風が、頬をくすぐる。



金木犀の香りがすると、秋だなって感じがする。



結構、この香りも好きだし♪



......。



隣で陽気に鼻歌を歌う彼。



「椎。制服はきちんと着ることが大事なんだよ?」



ネクタイもせずに、ボタンも閉めないで...。



いつものことだから、もう慣れてるけど。



こんなこともあろうかと、鞄からネクタイを取り出す。



「女子は自由だけど、男子は制服が決まってるんだから」



頬を膨らましている椎をよそに、キツくない程度でネクタイを締める。



あ。すぐに緩めたな。



「シャツもきちんと入れて? 基本よ。基本」






< 14 / 512 >

この作品をシェア

pagetop