【完】あたしが君を守るから
爽やか茶髪ボーイ、井上[イノウエ]司。
宝石業界に君臨する、有名な井上商事の息子。
幼稚舎の頃から一緒にいるけど、女のコに慣れすぎてるとこが...何とも言えない。
逆を言えば、優しいってとこかな?
「歩ちゃ~ん、今日も肌が綺麗だね~」
そう言って、頬へと伸びる手。
「はいはい」
パシッとその手を払いのける。
「冷たいなぁー」
払われた自分の手をさする。
いつでも相手にしてたら、つけあがるからこれぐらいが丁度良いの。
それに、椎の制服の着こなしがダメなとこも、司の影響だと思うし。
ネクタイは緩めてるし、ズボンも腰パン気味。
腰パンも、やり過ぎると格好悪いんだよね。
司は...やり過ぎてない部類かな。
首もとで光るペンダント。
緑色の石が埋め込まれてあるから、そこはやっぱ宝石なのかな。