【完】あたしが君を守るから
運転席から降りた彼女。
背が高くて、綺麗な長い脚が羨ましい。
「私よ、私」
カチャとサングラスを外す。
あ...
「桃[モモ]さんっ!」
あたしが名前を呼ぶと、美しい笑みを見せてくれた。
嬉しくて、急いで駆け寄る。
「いつ、ニューヨークから帰って来たんですか??」
「ついさっきよ。歩ちゃんに逢いたくて、来ちゃった」
『来ちゃった』なんて、可愛い言葉が似合うのはこの人だけだ。
懐かしくて、嬉しくて、胸がいっぱいになった。