【完】あたしが君を守るから






「これは―――...ひゃっ?!」




急に、上から椎が首に腕を回して抱きついてきた。




心臓がバクバクとうるさい程、鳴る。





バニラの香りが、あたしを包む。







「こんなの、歩に合わないよ」






――――チャリッ...





ネックレスが小さな音を鳴らして、床に落ちた。




気付けば、椎がネックレスを外していたんだ。





触れられた部分が、熱を帯びる。






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