【完】あたしが君を守るから
ミシェルちゃんは別のスプーンで、パクパクと口に運んでいる。
あたしのオムライスは、ダメダメだったのに...。
椎のオムライスは、こんなにも人気だなんて。
悔しい。
ぐっと唇を噛む。
「ばーか。そんなに噛むと、痛いだろ?」
軽く小突かれた。
「いつの間に、料理なんてしたの?」
あんなに上手に作るなんて、今日初めて料理したとは思えない。
「あー。初等部のときに、調理実習とかよくあったじゃん? それで、どうせなら一流になろうってことで、練習したんだ」
思い出すように、頭を掻く。