【完】あたしが君を守るから
「ファースト? あれが?」
驚いて眉間に皺が寄っている。
「そうだけど?」
馬鹿にされたように思ったから、素っ気なく返す。
「ファーストって...あれを、知るわけないか...」
ブツブツと独り言を呟いている。
悪かったわねぇ。
あれが、ファーストだなんて呆れるのも無理ないか。
「とにかく、この話は終わり! もう、気にしてないから」
笑顔で、ブツブツ呟いている椎の口をストップさせる。