【完】あたしが君を守るから
「歩に睨まれても恐くない」
しれっと笑顔で答える夏目。
「誰も夏目と組むとは言ってないでしょ?!」
ムッとしながら返す。
「だって、組む人いないんだろ?」
「それは、そうだけど...」
言い返す言葉がなくて、言葉に詰まる。
どう言えば、夏目と組まずに済んで、イベントをサボれるかなー...。
必死に頭を回転させる。
「どっかのバカのせいで。クラスの中で、俺だけ組む相手いないんだよな」
そういう夏目の視線は、司を見ていた。
あー...司のペアの相手は、夏目のクラスの子なんだ...。