【完】あたしが君を守るから
「おまっ、あの子って...」
信じられなくて、つい大声になってしまう。
「別に兄貴には関係ないだろー?」
口を尖らせて、早く話を終わらせたいと思ってるヤツ。
「あのなぁ。俺は兄貴で...」
まだ話している途中なのに、俺の手を振り払う。
「とにかく。俺は未来と結婚するから」
それだけ言って、呼び捨てで彼女の手を引き部屋を出て行った。
アイツ.........
あんなにも身勝手に、大変なことをしでかしやがって...。
事の重大さが分かっていないアイツに、頭を抱える。