【完】あたしが君を守るから
そのまま、盛大に結婚式を挙げることもなく。
親に言うこともなく。
教会で神父を呼び、二人だけで結婚式を挙げた。
あぁ。一応、結婚式に俺と紀子は行ったけども。
紀子は、悠がお気に入りだったからすっごくはしゃいでたけど。
そして、結婚式が終わって1ヶ月経ったとき。
「おいっ!! 悠が女と同棲してるってホントか?!」
「いっ!」
いきなり胸倉を掴まれて、強制的に立たせられる。
血管が浮かび上がる程、怒っている。
「ま、まあ落ち着けって...親父...」
顔を引きつらせながら、親父を宥める。