【完】あたしが君を守るから
「わーっ、ストップ、ストップ!!」
慌てて、彼はあたしを離す。
ピタッと動きを止める。
この声って......。
パッと灯りが戻り、部屋全体が明るくなる。
「......椎?」
眉間に皺を寄せながら、椎らしき人物を見る(睨む)。
引きつった笑顔を見せる。
彼は何も言わずに、ただ苦笑してる。
「なんで、あたしの口を覆ったの?」
変装かもしれないという疑いからか、強めな口調で口火を切る。
「いや、あの、気配を感じて...、敵かなぁと...」
たじたじで答える。