【完】あたしが君を守るから
気配を感じた?
あたしは、たぶんだけど気配は消してたはず。
それに、誰の気配も感じなかった。
でも、でも...。
声や雰囲気からして、絶対に椎なのは変わらない。
安心したら、足の力が抜けたのか、その場に座り込んでしまった。
すると、心配そうに椎が駆け寄って来た。
「大丈夫...うわっ?!」
椎の瞳にあたしが映っているのが見え、思わず抱きついた。
「よかった...本当に無事で...」
椎の体温を感じると、本音が口から出てきた。