【完】あたしが君を守るから
♛真実
――――キーッ...
屋上のドアを開けた瞬間、冷たい風が流れ込む。
それに不快感を感じながらも、目は司を追っている。
音も立てずに、司へ近づく。
「何で。俺を追ってきた」
振り向かずに、司は口を開いた。
進む足を止める。
「司が心配だったから。じゃ、ダメ?」
「え?」
さっきの歪んだ表情じゃなく、素直に驚いている。
ますます、さっきまでの司が嘘なんじゃないかって思う。
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