【完】あたしが君を守るから
椎へと視線を移し、様子をうかがう。
「どう? 進んだ?」
プリントへ向いていた顔が、あたしを見る。
ん?
「ムリ」
そのまま、机と突っ伏した。
「ちょっと、椎っ! 全然進んでないじゃない?!」
体の下に敷いていたプリントを奪う。
問10まであるけど、問6で止まってる。
「ちょっと司! 突っ立ってないで、教えてやってよ!」
「え、俺?!」
「えー。司に教えて貰いたくないし」
プライドのせいか、そっぽ向いたまま。
そんなこと言ってると帰れないじゃん!!
このあと、椎にやる気を出させるのは...
ものすごく大変だった...。