添い寝屋
俺の仕事「添い寝屋」は
女性限定の添い寝を時間ごとに売る仕事だ。
ただ眠るのを見守ってあげるだけの仕事
それ以上でもそれ以下でも
・・・・・・・・・・・・・・・・・ない。
むかし母親が
「四季を抱きしめて眠るとぐっすり眠れるんよ」
そう言ってくれた。
その眠りこける顔が見たくて、この仕事を続けている。
こんな路地の裏道にある店など、知って来る者しか来ない
特にチラシを配っている訳でもないので、口伝えに聞いてきたという
客がなんとなく訪ねてきてくれる店になっていた。
「2時間一万二千円。一晩五万いただきます。
このままでもいいですか?
浴衣、パジャマ、Tシャツ、素肌いろいろご希望にお応えしますが」
俺は矢継ぎ早に言うと
「いちまんにせんえん。
・・・・・・・・。
五千円ではだめですか?」
琴葉(ことは)がかしこまりながら小さな声で言う
「五千円ですと、50分コースですね。50分コース入りまーす」
この突然の珍客がちょっと面白いことになってきたことが
少し楽しくなって俺はいつになく機嫌がよくなっていた。
どうせ店じまいしてもあとは帰るだけだ。
この珍客に少し付き合ってやってもいい・・・。
「ではこちら。素っ裸になって横になってくださーい」
「それでは素っ裸コース。入りまーす」
琴葉は小さくなって固まっている。
それでもコートのボタンをはずしにかかった。
お・・・。本気でやるつもりだ・・・。
俺も調子にのって、Tシャツを脱ぎ捨てると惜しみなく
上半身をあらわにした。
それを見た琴葉は、あわてて自分も靴を脱ぐ。
そのパンダみたいな顔が緊張でだんだん、半泣きになって来て
今にも逃げだしそうに腰が引けている。
ますます面白くなってきて、俺はベッドに横になり
「パンッ!パンッ!」と布団に来るように合図を送る
「あの・・・・・。」
「さっき、お財布見たら三千円しか入って無くて。。。
三千円分でお願いしてもいいでしょーか?」
「そっちの心配かっっ!!」
こいつお子様なのかマセテいるのか?
なんてガキだ!!
最近のガキはまったくなっちゃいねぇ!!
「おまえなーっやっぱり・・・」と言いかけた時
その時ふと
真顔で答える琴葉の指先が震えているのに気がついた
「なんてガキだ・・・・。」
そうつぶやいて、
俺は琴葉を
ガラス細工を抱きしめるように
そっと胸に抱きしめた。
女性限定の添い寝を時間ごとに売る仕事だ。
ただ眠るのを見守ってあげるだけの仕事
それ以上でもそれ以下でも
・・・・・・・・・・・・・・・・・ない。
むかし母親が
「四季を抱きしめて眠るとぐっすり眠れるんよ」
そう言ってくれた。
その眠りこける顔が見たくて、この仕事を続けている。
こんな路地の裏道にある店など、知って来る者しか来ない
特にチラシを配っている訳でもないので、口伝えに聞いてきたという
客がなんとなく訪ねてきてくれる店になっていた。
「2時間一万二千円。一晩五万いただきます。
このままでもいいですか?
浴衣、パジャマ、Tシャツ、素肌いろいろご希望にお応えしますが」
俺は矢継ぎ早に言うと
「いちまんにせんえん。
・・・・・・・・。
五千円ではだめですか?」
琴葉(ことは)がかしこまりながら小さな声で言う
「五千円ですと、50分コースですね。50分コース入りまーす」
この突然の珍客がちょっと面白いことになってきたことが
少し楽しくなって俺はいつになく機嫌がよくなっていた。
どうせ店じまいしてもあとは帰るだけだ。
この珍客に少し付き合ってやってもいい・・・。
「ではこちら。素っ裸になって横になってくださーい」
「それでは素っ裸コース。入りまーす」
琴葉は小さくなって固まっている。
それでもコートのボタンをはずしにかかった。
お・・・。本気でやるつもりだ・・・。
俺も調子にのって、Tシャツを脱ぎ捨てると惜しみなく
上半身をあらわにした。
それを見た琴葉は、あわてて自分も靴を脱ぐ。
そのパンダみたいな顔が緊張でだんだん、半泣きになって来て
今にも逃げだしそうに腰が引けている。
ますます面白くなってきて、俺はベッドに横になり
「パンッ!パンッ!」と布団に来るように合図を送る
「あの・・・・・。」
「さっき、お財布見たら三千円しか入って無くて。。。
三千円分でお願いしてもいいでしょーか?」
「そっちの心配かっっ!!」
こいつお子様なのかマセテいるのか?
なんてガキだ!!
最近のガキはまったくなっちゃいねぇ!!
「おまえなーっやっぱり・・・」と言いかけた時
その時ふと
真顔で答える琴葉の指先が震えているのに気がついた
「なんてガキだ・・・・。」
そうつぶやいて、
俺は琴葉を
ガラス細工を抱きしめるように
そっと胸に抱きしめた。