東京ロミオ
東京の片隅で、蝶となる
「どうしますかね?
前に行ったところに連絡してみますか?」
東京の都心と田舎が交わる、とある駅の改札口で2人の男女が立ち尽くしている。
女は、私。
この物語の主人公、
小川 瀬里奈(おがわ せりな)。歳は24になる。
「それか、アンジェロ行きますか?
まだ出来て半年もしない新店舗ですし、どうかな?」
男は、キャバクラを始めとした多方面におけるスカウトマンの田崎さん。
そして、アンジェロというのキャバクラの名前だ。
「そうですね、行くだけ行ってみます。」
田崎さんの問いかけに、少し悩みながらも賛成した。