トマトときゅうり
・・・後ろで微笑む。マジで、あの津田さんが?
へーえ。何か、いきなりFPの印象が変わっちゃった・・・。
ってか、仲間さん、『抱かれたい男』ランキング知ってるのかな。彼氏が乗ってるの。
「津田さんから、付き合おうって言ったんですか?」
馴れ初めにも非常に興味がある。私はつい身を乗り出して聞いてしまう。
そしたら仲間さんは目を大きく見開いて、首をぶんぶん振った。
「そんなわけないでしょ?ぐいぐい行く男らしいってタイプじゃないんだから、彼。私が好きになったから、猛アタックしたのよ」
「え!・・・仲間さんから告白したんですか?」
「当たり前でしょ?瀬川さん、自分の欲しいものは自力で手に入れなきゃ駄目なのよ。神様なんていないんだから、祈ってても駄目」
おう・・・。結構な攻撃でした、今の。私はぐっと詰まった。
「・・・すみません、私よく神仏にお祈りします」
「告白って言っても、この年になって高校生や中学生みたいに『私、あなたが好きなんです』なんて勿論言わないわよ。ご飯に誘って、オーケーが出たから、あ、いけるわって思ったの」
そっ・・・そうなんだ。20代も後半になったら、好きです、とは言わないものなのか!
ご飯に誘って相手が乗ってくれたらオーケーなんて、そんなの私には考えられない世界なんですけど・・・。
更に身を乗り出した。