あやまち
「わかったよ、じゃあ半分ずつな」




そう言って、先に半分を飲んでしまった。



ていうか、ほんとに限界なのにっ!




「ほれ」




手渡されたグラスを、ジッと見つめる。



飲めるのかなぁ……



もう、飲んじゃえっ!



口を付けて、グラスを傾けると少しずつ口の中に流れ込んでくる。



うぅ……、苦しいっ…



眉間にシワが寄った瞬間、




「その場所、間接キス」




思いがけない言葉に、口の中の焼酎を真っ正面にある顔に向かって、綺麗に噴射してしまった。




「うわっ、なにやってんだよっ!きったねーな!」




文句を言いながら、顔を拭いている姿を見ながら、たかが間接キスで、何で噴いてしまったんだろうと、自分でもわけがわからない。



別に意識しているわけでもないのに……


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