あやまち
そう思うと、流れる涙の勢いが増した。



「ちょっ、悠亜、もう泣くなって!」



そう言った渉は、物凄く焦っているように見えて



「だって……、渉にっ、嫌われたくないもん」


「……」


「ほらっ、何も言わない!あたしのこと、嫌いになったんでしょ!?」



捲し立てるようにそう言ったあたしに、目を見開く渉。


でもそれはすぐに細められて、やさしく微笑みながら口を開いた。



「嫌いになるわけないだろ?さっきも言ったけど二年半だぞ?そんなに簡単に諦められるわけがねぇだろ?しかも、やっと手に入ったのに」



やっと手に入った?


えっ、じゃあ嫌われてない?


呆れられてない?



「何を勘違いしてんのかわかんねぇけど、避けてもねぇからな」

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