あやまち
親友
「悠亜はよく耐えられるよね?」
「何のこと?」
翔太が手を振って出ていった日の夜、一日バイトして帰ってきたら、部屋の前には麻希がいた。
『悠亜、一緒に飲も?』
手に持っていたコンビニ袋を少し上にあげて、笑みを浮かべながらそう言った麻希は、あたしの応えを聞く前に、勝手に部屋に上がり込んできた。
翔太のアパートに入り浸ったあとには、麻希は必ずと言っていいほど、こうやって押し掛けてくる。
いつものことといえば、いつものことなんだけど。
「翔太の遠征って、結構頻繁にあるじゃん?しかも、一週間とか当たり前だもんね。あたしだったら、そんなに長く待ってられないな」
酔いが回ってきた麻希はそう言うけれど……