あやまち
シャワーを浴びたあと、バスタオル一枚を身体に巻き付けて、冷蔵庫をあける。
「何もないや」
最近ずっと、翔太の部屋に入り浸っていたからだ。
この暑さで喉を潤せないとか……あり得ない。
目についたキャミとハーフパンツを身に纏い、財布とカギだけを手にすると、部屋を飛び出した。
「あつっ……」
外へ出たとたん、ジリジリと肌を焼くような強い陽射しが、容赦なく降り注いでくる。
シャワーを浴びたばかりなのに、肌にはまたポツポツと水滴がわいてきた。
「最悪」
ため息混じりに呟いた。