あやまち
告白
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陽気な曲がカーステから流れるのを聴きながら、前に座る翔太の後頭部をじっと見つめる。
窓の外は、海沿いを走っているからか、空と海の青が広がっていて、凄く綺麗。
でもあたしは、そんな景色を見ずに、ただ翔太の後頭部だけを見つめていた。
今は、何の曇りもない澄んだブルーを見たくはなかったからだ。
「悠亜?元気ないね」
隣に座る麻希が、心配そうにあたしの顔を覗き込んでくる。
あれから、渉とあーなってしまったことを、麻希には言わなきゃ、と思いながら全く言えずにいた。
実際、言う機会は何度もあったし、その度にその言葉が、すぐそこまででかかっていた。
でも――
麻希が、どれだけ渉のことを想っているかを、知っているし……
何より、麻希との親友関係を壊したくなかったから、その度に、何も言えなくなったんだ。
陽気な曲がカーステから流れるのを聴きながら、前に座る翔太の後頭部をじっと見つめる。
窓の外は、海沿いを走っているからか、空と海の青が広がっていて、凄く綺麗。
でもあたしは、そんな景色を見ずに、ただ翔太の後頭部だけを見つめていた。
今は、何の曇りもない澄んだブルーを見たくはなかったからだ。
「悠亜?元気ないね」
隣に座る麻希が、心配そうにあたしの顔を覗き込んでくる。
あれから、渉とあーなってしまったことを、麻希には言わなきゃ、と思いながら全く言えずにいた。
実際、言う機会は何度もあったし、その度にその言葉が、すぐそこまででかかっていた。
でも――
麻希が、どれだけ渉のことを想っているかを、知っているし……
何より、麻希との親友関係を壊したくなかったから、その度に、何も言えなくなったんだ。