あやまち
歩いて3分のコンビニまでの距離が、今日は遥かに遠く感じる。





ようやく着いて、ドアに掛けた手に力を入れた瞬間……



隙間からスーッと、ひんやりとした空気が流れてくる。



その空気を早く肌で感じたくて、さらにドアを強く押した。



体を滑り込ませた瞬間……



一気に肌が冷やされていく。



涼しい。




「いらっしゃいませー」




という声に振り返ると、そこには……




「渉?……もう働いてるの?」




明け方まで一緒にいたはずの渉が、もうすでにここの制服を着こなしていた。


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